• 「死刑・刑場写真」 情報公開請求で入手!!

自由人権協会では、武藤久資理事が情報公開法に基づき、法務省に対し、東京拘置所(東京都葛飾区)内に設けられている「刑場」の写真の開示を請求したところ、2010年10月21日、写真18点とその説明資料が開示されました。今回開示された18点の写真は新聞等でも全点掲載したところは見当たらず、情報公開請求の開示実績として極めて重要なものと考え、本ホームページにアップすることとしました。

相変わらず公開に後ろ向きな法務省

これまで刑場関係の情報は、情報公開請求に対しても、そのほとんどが不開示とされ、マスコミの取材にも明かされることもなく、厚いベールに包まれていました。法務省は、千葉景子法務大臣(当時)の指示を受け、2010年8月27日、東京拘置所の刑場を報道機関に公開したことから、情報公開請求に対しても、何らかの前向きな変化が現れるのではないかと考え、刑場の設計図や写真等を開示請求しました。

しかし、設計図については、以前と全く変わらず全部不開示。以前、新営工事時に撮影していた写真は保存期間(3年)が満了していたことにより廃棄され不存在。そして今回、法務省が、刑場公開の事前に撮影して、公開当日に報道機関へ提供した写真については、請求時には、未だ撮影していなかったことを理由に不存在となり、全部不開示という結果でした。そこであらためて、報道機関提供用に撮影していた写真について開示請求したところ、全部開示されたものです。

しかし、その元の写真データは、請求時にはすでに消去済みとのことで不存在。したがって法務省が全部でどれくらいの枚数の撮影を行い、その中から提供した18点の写真をどのように選択したのかは不明でした。
このように刑場のマスコミ公開の後でも、相変わらず法務省の現場では、依然として情報公開には後ろ向きであり、何ら従来の姿勢から変わっていなことが明らかとなりました。